3 間脳とは、ホルモン・情報伝達物質の生成、自律神経を司っている。
ドーパミンやセロトニンなどの情報伝達物質の調整を担うところである。間脳は大脳新皮質や大脳辺縁系と連携して、血圧や心拍数、内臓の働きなどを調整している。この部分が他の脳の部分との連携がうまくいっていないと、精神疾患や前述した不健康な排泄リズムや摂食行動が現れる。
4 脳幹とは、人間の生命維持に関わる部位である。無意識で調整しており、唾液、筋肉の収縮と弛緩、眼球運動、知覚と聴覚、体温、食欲を大脳に伝える役割を担う。また、姿勢や感覚の反射の中枢がある。この情報が大脳新皮質に伝わっても、コントロールできないことによって、場面に合わない姿勢の悪さ、体のこわばりや脱力、物を投げる、飛び出す等の原始反射由来の行動が現れ、「問題行動」となっている。そのためその問題行動をやめるように言って聞かせる、絵カードを見せる、といった外部からの関わりで止めようとしても止められない。
この原始反射の残存により、障がいのある人には体の特徴が見られることが多い。遠くから歩いてくる人が「障がいがある」となんとなく分かるのは、原始反射の残存と脳の未発達により歩き方や動作に違和感が出ているためだ。
この原始反射が強く出ているときは、脳の大脳新皮質の活動がなされていないため、原始反射が出ないよう、体の発達も促す必要がある。なぜなら、原始反射は自分の意志では止めることができず、体が勝手に動いていることも多々あるからだ。それは「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」(東田直樹著)でも明かされている。
そして、この原始反射を無くすために必要なのは、体幹やおしり、太もも等、大きい筋肉を鍛えることだ。なぜなら、人間の発達は体の中心から外側に向かって、大きい筋肉から小さい筋肉に向かって育つためである。体の中心、または大きい筋肉をスキップして、体の末端が先に成長することはないのだ。

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