障がい発生の根本原因と発達理論①

 私たちが何を根拠に「運動」が必要だというのか。「脳が未発達」「体が未発達」「パターン化が早い」という3つの特性を仮説として支援を行った結果、この3本柱が成長を促す根本に違いないと確信したためだ。

 脳は3つの構造になっている。そして私たちの脳は通常、中心から外側に発達し、その発達は20代前半まで続く。自閉症・発達障がい、知的障がいのある方は、その発達が一旦止まっている、または、かなりゆっくりであると考えられる。

 その根拠として、「生命維持」にかかわる脳幹が働いていることが認められる(生きて動いているため)ことと、脳幹が中枢となっている問題行動が多く見受けられることを挙げる。脳幹がうまく機能していないと、四肢が曲がりやすい、飛び出し、着席が続かないなど、障がいのある方独特の特徴が表れやすい。パニックになった際、生後0歳~1歳ころの怒り泣きした時と同じような自傷行為や他害行為が行動として現れる。話す相手の感情が分からない、興奮しやすく危険な状況ではないのに危険信号を出してしまい、パニックによる周囲の人への攻撃、自身への攻撃、飛び出しやフリーズといった行動が現れる。

さらに、脳幹や大脳辺縁系、小脳、間脳が互いに連携できないことで、自閉症の人は、

記憶の定着が遅い、またはほとんど定着しない、睡眠途中で覚醒してしまい睡眠が浅いなど睡眠リズムが崩れる傾向にある。尿が極端に多いまたは少ない、下痢や便秘等体調に関わる多くの不調も見受けられる。

 脳幹が中枢となっている行動に、頭を叩く、飛び跳ねる、座り込むがある。これらの行動は、その上部にある、大脳辺縁系の記憶を司る海馬や感情を司る偏桃体の未発達ささらには大脳新皮質の未発達さから現れていると言える。

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この記事を書いた人

たんぽぽカンパニーは、2014年に設立された新潟県内一不思議な障がい福祉事業所です。
発達障がいや自閉症のある方の困った行動を軽減・無くすために、登山や歩行などの運動療法に力を入れています。

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